運転するのが好きな人にはたまらない職業、タクシー運転手。具体的にどのような働き方でどのような業務をしているのでしょうか?そこで今回はタクシー運転手の仕事内容や魅力、年収について網羅的に解説します。タクシー運転手になるために必要な資格についてもご紹介するので、ぜひ参考にご覧ください。
タクシー運転手(ドライバー)のもっとも大きな仕事は、お客さまを目的地まで安全にお送りすることです。そのために地理はもちろん、混みやすい道や時間帯などを把握しながら、スムーズに目的地に着くための行程を選ぶ必要があります。その日その時々で変わる状況に合わせて、臨機応変な対応力が求められる仕事です。
またタクシー運転手(ドライバー)の仕事は旅客運送業でありながら、サービス業としての側面も持っています。車の乗り降りの荷物の出し入れを手伝ったり、乗客とコミュニケーションを取ることも大切な業務のひとつです。
乗車記録の記載や忘れ物の管理、車両点検、車内外の清掃など、乗客を乗せていない間にもさまざまな仕事があります。
タクシー運転手(ドライバー)の勤務形態は、主に日勤・隔日勤務の2つで、基本的にひと月ごとに作成されるシフトに沿って働きます。
日勤は朝から夕方までの勤務です。隔日勤務は、1日15~16時間程度勤務し、翌日は休みます。
勤務中の休憩時間はドライバーの判断で、手が空いたタイミングを見計らってとるのが一般的です。また、どの勤務形態であっても、タクシー運転手(ドライバー)の拘束時間や休息期間は厚生労働省や国土交通省により細かく規定されています。
一般の会社員と似たスケジュールで8時から17時15分まで働きます。家庭の事情などで夜間は家にいなければならない人や生活のリズムを大切にする人に合った働き方でしょう。
勤務時間が長いため、休憩も1日に3回程度入ります。翌日は必ず明け休みになるので体をしっかり休めることができるでしょう。明け休みを入れると月の半分以上が休みになり、連休も発生します。
東京都のタクシー運転手(ドライバー)の平均年収は336.9万円※です。会社によっては、売上高に応じた歩合給にプラスして、基本給(固定給)を支払うことも。どのような働き方でどれくらいの年収が欲しいか考えながら求人を探すとよいでしょう。
※出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「タクシー運転者の賃金・労働時間(令和3年)」
平均年収 | 平均月収 | |
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全国のタクシードライバー | 2,804,000円 | 225,300円 |
都内のタクシードライバー | 3,369,100円 | 271,800円 |
主な給与形態は「完全歩合給」と「固定給+歩合給」の2種類です。
歩合給とは、その月の自身の営業売上に歩合率をかけたもので、営業売上が良いほど給与も高くなります。「完全歩合給」の歩合率は一般的に50~60%程度と大きく、営業売上によって月給は大きく変化します※。
一方の「固定給+歩合給」は、会社で定められた固定給に歩合給が上乗せされる給与体系です。歩合率は完全歩合給よりも低いものの、固定給があるため一定の月収が約束されます。歩合給を賞与に反映する会社もあるので、求人を探す際は給与体系に注目してみましょう。
なお、個人タクシーのドライバーは個人事業主なので、営業売上から諸経費を引いた額がそのまま収入になります。
※「完全歩合給」であっても都道府県が定める最低賃金は支払われます。
運転に携われること以外にも、タクシー運転手(ドライバー)として働く魅力はたくさんあります。ここでは3つご紹介するので参考にしてご覧ください。
タクシーを利用する人は老若男女さまざまです。乗客と会話を交わす中で、普段の生活であれば関わらないような人からお話を聞く機会もあります。ベテランドライバーの中には、多くの乗客の人生を見聞きして深い人生観を得た人も。またお客さまに直接応対するため、感謝の言葉を直接受けとれる仕事でもあります。自分が人の役に立っていることが実感できるタイミングは多いでしょう。
タクシー運転手(ドライバー)は勤務形態が2つあるため、ライフスタイルによって自分に合った働き方を選べます。また、どのような勤務形態であってもシフトの希望を出すことができる会社がほとんどです。給与との兼ね合いによりますが、勤務日数を減らすこともできます。しっかり働いて稼ぎたいとき、プライベートの時間を大切にしたいときのメリハリをつけたい人には魅力的でしょう。
乗客を乗せてさまざまな目的地へ向かうため、地理に詳しくなります。決まったエリアで働く場合でも、日々変化する交通事情や新しい建物など、常に最新の情報をアップデートし続けることになるので、日常生活で役立つことも多いでしょう。乗客の中には地理に詳しく、指定のルートがある場合もあります。自分で見て得た情報、乗客から教えてもらった情報の両方をうまく活用することで仕事の経験値を上げ、営業売上に反映させるドライバーも数多くいます。
令和3年3月末時点で、全国の女性タクシー運転手(ドライバー)は9,723人です。これは運転者総数の3.7%にあたります※。まだ多いとは言えない割合ですが年々増加傾向にあり、近年では女性も活躍できる業界として高い注目を集めています。
勤務形態を選べるため、ライフイベントによる生活の変化が大きい女性にとって、ワークライフバランスがとりやすい職業といえるでしょう。「運転がていねい」「気配りがある」など接客に対する高評価を得る女性ドライバーも多く、その活躍に期待が高まっています。
※出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「令和3年女性乗務員採用状況調査結果」
どのような雇用形態で働く場合であっても、タクシー運転手(ドライバー)になるには必ず「普通第二種運転免許」を取得しなければなりません。地域によっては「地理試験」の合格も必須です。
個人タクシーとして働く場合はさらに、法人タクシーで10年以上乗務した経験も求められます。キャリアの一歩目として、法人への入社は必須といえるでしょう。
タクシー運営会社の中には第一種運転免許を持っている人を採用し、第二種運転免許の取得費用を負担してくれるところもあるので求人の要件をよく確認しておきましょう。
乗客を乗せた「旅客自動車」を運転するために必要な免許です。旅客自動車とは乗客が運賃を支払い乗ることができるタクシー、バス、ハイヤー、民間救急車などを指します。
普通第二種運転免許を取得する方法は2つあります。自動車教習所を卒業して学科試験と適性試験に合格する方法と、免許試験場で学科試験・適性試験・技能試験に合格する方法です。免許試験場の技能試験は合格率が低く、自動車教習所を卒業する方法が一般的でしょう。ただし費用は高めなのでよく検討しましょう。受験資格は「21歳以上で普通自動車第一種運転免許を3年以上保有していること」です。特別な講習を受講すると19歳以上、第一種免許取得1年以上で第二種免許が取れる規制緩和がありました。会社によってこの特別な講習を受けさせてくれるかどうかは、まちまちです。
東京都、神奈川県、大阪府の特定指定地域でタクシー運転手(ドライバー)として働くために必要な資格です。正式名称は「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」といいます。
試験内容は「安全及び接遇」と「当該指定地域に係る地理」の筆記試験2科目があり、○×式や選択式で回答します。「安全及び接遇」は全45問中36問以上、「当該指定地域に係る地理」は筆記試験全40問中32問以上で合格となります。どちらか1科目のみ合格だった場合、再試験時は合格済みの科目が免除されます。
東京都(23区、三鷹市、武蔵野市)
神奈川県(横浜市、川崎市、横須賀市、三浦市)
大阪府(大阪市、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、摂津市、島本町、豊中市、吹田市、東大阪市、八尾市、守口市、門真市、堺市、高石市、泉大津市、和泉市、忠岡町)
タクシー運転手(ドライバー)は働き方を選べる自由な仕事です。たくさん稼ぎたい人も、プライベートの時間を確保したい人も、それぞれの希望する生活に合わせて働くことができます。また、お客さまと直接対面する仕事なので、感謝の言葉を聞くことも多く、人の役に立っていることへのやりがいも感じられるでしょう。
第一種運転免許のみでも応募でき、第二種取得の支援を行っている企業もあるので、転職やキャリアチェンジにもおすすめです。
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